こんにちは。新宿天心会・DMFの吉田です。
さて、あなたはこの日本を、この国をどれくらい知っていますか?
普段は当たり前の環境だし、日常風景となっているので、考えもしないと思います。
でもあらためて見てみると、この日本という国柄は、実に面白い国柄です。
日本に住んでいるとこのユニークさは判りませんが、海外と比較してみるとビックリする位なのです。
アメリカ人であるジョン・ディマティーニも大好きな国の内の1つに、この日本を挙げています。
特に、その文化を育む精神性、宗教性は、なかなか面白く、実に興味深いものがあります。
そしてその文化に育った日本人には、ディマティーニ・メソッドは実はとても理解し易いのです。
また、日常生活でも使いこなし易いのです。
今回は、ちょっとこの文化的な背景から、
前編・後編2回に分けて、現代人にとってのディマティーニ・メソッドの価値を見てましょう。
体験されたことのない方には一見とっつきにくそうなディマティーニ・メソッドが、実は日本人に親しみやすく、
変化の激しい現代において非常に高い価値があることをお伝え出来たら幸いです。
目次
日本の精神性の発達過程
日本は、世界地図を見ると分かるように、世界の端っこに、海に浮かんでいます。
この地理的理由、そして神道というライフスタイルの影響から、
隣の朝鮮や中国にはない独自の宗教観・生命観がこの日本にはありますし、育まれました。
私達の日本では仏教的な考え方が、広く浸透しています。
この仏教ですが、そもそも純然な仏教は、2500年前にゴーダマ・シッタルダと呼ばれた
現在のインド人かネパール人が作ったものでした。
これが、歴史が進み日本に入ってくる中で、
老荘思想や儒教、道教、景教が加わったり、
独自の新解釈によるものなどが出てきました。
これらの末裔が、現代の日本の仏教を築いたといえます。
そして、日本人の日本人らしい倫理観や宗教観、生命観をつくり出したのです。
このため、
「様々な東洋の知恵が結晶化した文化を持っているのが、現在の日本の文化である」
とも言えます。
初回にもお伝えしましたが、こうした文化がある国の人々だと、
なおさら理解しやすいし、腑に落ち易いのがディマティーニ・メソッドなのです。
「この命をどう生きるのか?」という普遍的テーマへのアプローチ
「成功したいなら、この本を読みなさい! この本の通りにしなさい!」
「幸せになりたいなら、この教えを忠実に実践しなさい!」
このように規範を示す指導法は、
子供達や青年達を教育するのに、
古今東西用いられてきた言い方だし、方法です。
こうして私達の祖先は文化文明を育み、
連綿として何代も何十代も貴重な教えを伝えてきました。
口伝で伝えられてきた教えが文字になって、聖書とか、経典と言われるものになります。(伝えられる過程で時代の風潮や土着の思想などの影響を受けたであろうことは先に書いた通りです。)
宗教とは成幸論、宗教者はコーチ・コンサルタント・カウンセラーであった
「この命を、どう生きるのか?」
これは人類永遠のテーマであり、大事な教えです。
宗教とは、「大事な教え」「尊い教え」という意味の単語ですから、
特に昔なら「宗教=成幸論」とも言えるのです。
実際、お坊さんや神主さんなどは昔は、コーチであり、コンサルタントであり、
カウンセラーであり、教師であり、冠婚葬祭屋さん戸籍係さんでもありましたからね。
沢山救われたり、幸せになった人々はいたのです。
そして時代は変わった…
確かに、ある時代、ある期間、ある集団には、この規範を示す方式のシステムは非常に有効に働きました。
しかし、時代が下るに従って、合わないことも沢山出てきました。
ホントに諸行無常です。
特に現代になると、これは深刻だそうです。
それまでは宗教団体も時代の変化に対応すべく、
その時代その時代に合わせ、
改良して求心力を失わないように変化対応してきました。
(因みに、原始仏教は母国インドではなくなっていて、ヒンズー教に取り込まれています)
しかし、現代の様に、かつてないほどの物質的豊かさや、溢れ返る情報、
それに伴った生活や生活環の変化は、今までにはなかった。
未曾有の事態です。
そしてどの経典でもついて行けなくなっているのが、現況なのだそうです。
歴史ある大きな宗教組織も、信徒数の減少に危機感を感じているのが世界の実情です。
あまりに急速に時代が、社会が生活が変化しています。
この変化の速度についていけなくなりつつあるのが、過去の書籍などの成幸論なのです。
めまぐるしい現代では、その荒波に飲まれないような、最新鋭の舟が必要なのです。
もっと直接的で短時間で、効果効能が得られるものが必要なのです。
現代人のための成幸法
普遍的に通用する、ブッダとイエスが遺した言葉
既存の成幸論では、なかなか上手く激しい荒波を乗りこなせない、そんな時に、どうしたらいいのか?
これは奇しくも、シッタルダやイエス・キリスト(ジョシュ・イマニュエル)が言っています。
「外の声ではなく、内なる声に耳を傾けよ」と。
原始に語られた言葉、本当にこの通りだと思います。
外の世界、外の人々は、まさに諸行無常、万物流転するものです。
だから、
「変わる自分以外の外のものを拠り所にするのではなく、
生涯付き合う自分の心を聴き、従え」
というのが、2人の聖人が遺した言葉でした。
また最近のある高名な宗教家であり修行者が言っていましたが、
「仏像を拝むのは、仏像を崇めるためじゃないんです。
自分の中にある自分自身である御仏と出会い、語り合うためなんです。
そのための手段が、この彫り物だったり、経巻なんですよ」と。
これもそのままですね。
他人や外の物は私たちにとっては通りすがりですが、
自分だけは否が応でも生涯付き合う必要がありますからね、得策です。
「足るを知る、謙虚さ、自然体、万事塞翁が馬」の実践
初回で、こんな話をしました。
ディマティーニ・メソッドをすると、
「(落胆や諦めではなく、何も足す必要も、引く必要もない充実した) 足るを知る」
「(自己卑下、卑屈ではない) 謙虚さ、柔弱謙下」
「(怠けたり、焦ったりすることではない) 自然体」
「万事塞翁が馬」
が、肌で分かる。
私は整体指導者という職業柄、よく聞かれます。
「どうしたら、健康になれますか? 幸せになれますか?」と。
成幸する方法を知りたいということですね。
で、今挙げた
「足るを知る」 「謙虚さ、柔弱謙下」 「自然体」 「万事塞翁が馬」
この4つを実践できれば、成幸するのはそんなに難しい話ではないことは分かります。
足るを知る。
足るを知らず我欲をむさぼってしまうのは、
自分ではなく他人など自分以外の尺度に合わせようとしているからです。
その恐怖や、それを追い求めるストレスからから、むさぼりは起こります。
衝動的に貪欲・強欲にならざる得ないのです。
そして、周りの人達に、混乱と嘆きをもたらします。
しかし、自分だけに尺度を求める方法を知っていれば、こうしたことはなくなります。
謙虚さ。
謙虚になれず傲慢になると、結局自分で自分の墓穴を掘ることになります。
墓穴ほどではなくても、油断が生まれます。
成金とか、宝くじの高額当選者が長続きしないのは、謙虚さを忘れ、傲慢になるからです。
もし自発的に謙虚になり、運良く財を築いた後も、地道に進んで行けば、
その未来は発展することはあれ、縮小することはありません。
自然体。
自然体でいれば、自分が何が欲しいのか、何が不要なのか、直感的に分かります。
どの道に進めばいいのか、そして次に何をすればいいのか、何をしたいのかも分かります。
万事塞翁が馬。
紀元前からの諺ですが、
「順風に浮かれず、逆風に悲しまず。禍福は転ずるから、囚われず淡々といよう」
という教えです。
弛まず氣張らず、自分の道を邁進するためには、必要な心掛けですね。
人は物質だけでは満足しない
これらがあると、何はともあれ、不幸のどん底に落ちることはないと言えます。
だって、
人間が幸不幸を感じるのは、物質的な環境より精神的な環境ですからね。
日本は敗戦の荒野から世界No1まで上り詰めましたが、
「幸せを感じるか? 生き甲斐を感じるか?」という調査では、世界でほぼ最下位でした。
しかし一方、不衛生かつ餓死が平気であるような国々が、
幸福度の実感の上位に入っていました。
この事実からも、人は物質だけでは満足しないことが判ります。
だからこそ、
心が足るを知って、謙虚で、自然体で、視覚的な禍福に惑わされないなら、
山谷があってもなくても、満足した一生を送ることも可能なのではないでしょうか。
実践できるまでに、3時間か? 60年か?
とはいえ、これらの境地は、
何十年、60年、いえ一生賭けて修行しても、できるかできないかの境地だと言われます。
前述の4つの言葉は日本人ならどこかで耳にしたことがある単語ですが、
実践実感は難しいですよね。
そして、「修行」という方法でこの境地を目指すなら、歴史が示すとおり、実際そうでしょうね。
しかし、ディマティーニ・メソッドなら、少なくともこの一端を、
3時間後には、誰しもが感じることができるのです。
60年以上かけて行く旅路は、それはそれで大いなる価値があり、掛け替えのないモノです。
しかし、3時間で行く旅路も、この世には存在することは、
覚えておいても、良いかもしれないです。
3時間を2回繰り返せば、単純計算120年位の人生の旅路を過ごしたことになりますから、
「生まれ変わる体験をした!」
と言えなくもないかもしれないですね。
実際、ジョンのセミナーに参加すると、
こうした変化を体現した人を何人も目撃することができます。
この吉田も、もちろんその一人です。
さて、ここまでは背景をお伝えして来ました。
長くなったので今回はここまでにして、次回は具体例を交えて
ディマティーニ・メソッドは時間のない現代人のたに最適の方法だという話をして行きましょう。