「育児ストレス解消の極意! 保育参観編 その1」では、自分の子についてネガティブに捕らえてしまう原因の1つとして、自分の子にはもの凄く期待してしまうことをご紹介しました。
今回は、別の原因を挙げ、育児ストレス解消の極意をご紹介します。
あなたが抱える育児ストレスの解消に役立てていただけたら幸いです!
目次
自分の子を見ていると古傷が痛むのがストレスの原因?!
自分の子についてネガティブに捕らえてしまう別の原因は、
過去の記憶にあることがあります。
例えば、自分の子が歌っているのを見て、
「うちの子ったら音痴で恥ずかしい」
と思ったとします。
その場合、例えば、
- 音痴で恥ずかしい思いをしたり、嫌な思いをしたことがある
- 自分ではなく他人が、音痴が故に恥ずかしい思いをしたり、嫌な思いをしたことがあることを見聞きしたことがある
など
「音痴であることは恥ずかしいことだ」
と思うに至った、何らかの出来事が過去になかったでしょうか?
もしかしたら、音痴が表すものが何か別のもの、
例えば、「基準からはずれている」、「不調和」など、
に関する苦い記憶ということもあるでしょう。
もし思い当たる出来事があるとすると、
自分の子の歌を聴くことで、
「音痴であることが恥ずかしいことだ」
という観念が呼び起こされ、自分の子についてネガティブに捕らえてしまっているといえます。
「音痴ですが、それが何か?」
「音痴であることは恥ずかしいことだ」と思っている方は、びっくりされるかもしれませんが、
「音痴」は本来、恥ずかしいことでも、恥ずかしくないことでもありません。
人生に起るすべての出来事は、解釈を加えるまでまったくニュートラルなものです。
ニュートラルな「音痴」を、「恥ずかしい」と捕らえるのは、実は個人の価値観に基づいた勝手な思い込みでしかないのです。
音痴であろうが、歌がうまかろうが、もじもじしようが、堂々としようが、いいことでも、悪いことでもないのです。
『ちょっと待って!わたしは音痴が故に人生で相当苦労してきたのよ!勝手な思い込みだなんて失礼にも程があるわ!』
と反論される方もいらっしゃるかも知れません。
もしそんな風に思っているとしたら、音痴であることのデメリットばかりをみているのだと思います。
音痴であることにたくさんのデメリットを感じているとしたら、それと同じだけのメリットが必ずあります。
デメリットばかり感じた状態を放置していると、子供が音痴であることを認識する度に、ネガティブな観念が呼び覚まされます。
心の傷を癒しバランスをとるためのワーク
ポジティブかネガティブの一方に偏ってしまった心のバランスをとるためのワークをご紹介します。
ステップ1:自分の価値観を知る
前回の記事でもご紹介しましたが、まずはあなたの価値観を明らかにします。
ドクター・ディマティーニは、ディマティーニ ・バリュー・デターミネーション(R)と呼ばれる自分の価値観の指標を明らかにする方法を開発しています。
この方法で価値の序列を明らかにするのがおすすめです。
ディマティーニ ・バリュー・デターミネーション(R)は、ドクター・ディマティーニの著書、例えば「 Dr.ディマティーニの最高の自分が見つかる授業 」(フォレスト出版)に紹介されていますので、そちらをご参照下さい。
ステップ2:出来事を詳細に想い出す
自分の子についてネガティブに捕らえてしまう原因と思われる出来事について、詳細に想い出します。
それはいつでしたか?
どこでしたか?
周りには誰がいましたか?
あなたはどんな服装でしたか?
その場面で何が嫌でしたか?
例えば、わたしは「母から音程がはずれていると言われた」記憶を思い出しました。
それはいつでしたか? → 小学2年生
どこでしたか? → 家の台所
周りには誰がいましたか?? → お父さん
あなたはどんな服装でしたか? → セーター
その場面で何が嫌でしたか? → 自信満々で歌っていたのに音程がはずれていると言われて自信がなくなった
ステップ3:出来事のメリットを探す
その出来事があったからこそできたこと、しなくてすんだことを10以上書き出しましょう。
ステップ3で書き出したメリットは、ステップ1で出したあなたが最高に価値をおくものに役立っているものではありませんか?
例えば、わたしは「音程がはずれていると言われた」からこそ、次のようなメリットが得られていました。
- 人前で歌を歌わなくなった。
- 3学期のお楽しみ会で、歌を歌うグループではなく、劇をするグループに入った。
- 劇を一緒にやった子と友達と仲良くなった。
- 引っ越した後も、その友達と文通したり、家に遊びに行った。
- 引っ越して、友達と離れてさみしい、とあまり感じなかった。
- 引っ越し先でも楽しく生活し、家族を安心させた。
音程を外していると言われて、自分が音痴であることを自覚したことで、
引っ越し先でも楽しく生活し、家族を安心させるという、
わたしが高い価値を置く領域である、家族との絆を深めることに役立っていたことに気づきました。
ステップ4:出来事が起きなかった場合のデメリットを探す
その出来事がなかったとしたら、できなくなったこと、やらなければならなくなったことを10以上書き出しましょう。
例えば、わたしは「音程がはずれていると言われなかった」としたら、次のようなデメリットがあると思われました。
- 人前で歌を歌う。
- 3学期のお楽しみ会で、歌を歌うグループに入った。
- 劇を一緒にやった子と友達と仲良くならなかった。
- 引っ越した後に、友達と文通したり、家に遊びに行くことがない。
- 引っ越して、友達と離れてさみしい、と感じた。
- 引っ越し先で楽しく生活できず、家族を心配させた。
音程を外していると言われなかったら、自分が音痴であることを自覚できず、
引っ越し先で楽しく生活できず、家族を心配させるという、
わたしが高い価値を置く領域である、家族との絆を深めることに支障を来していたであろうことに気づきました。
なお、ステップ2,3,4では、嫌な出来事について、心のバランスをとるワークを紹介しましたが、
いい出来事(心酔する出来事)について、心のバランスをとる場合は、
ステップ2:いい出来事を詳細に思い出す
ステップ3:いい出来事のデメリットを探す
ステップ4:いい出来事が起きなかった場合のメリットを探す
と置き換えて、ワークを行って下さい。
ステップ3とステップ4をじっくり行うことで、「どんな出来事にもメリットとデメリットが同じだけある」と感じてもらえると思います!
心のバランスがとれるとあら不思議!子育てのストレスも解消!
ポジティブかネガティブに偏っていた記憶について、心のバランスがとれると、
あれほど気になっていた子供の言動が、不思議と気にならなくなります。
例えば、自分の子が歌っているのを見て、
「うちの子ったら音痴で恥ずかしい」
と思ってイライラしていたのが、
「うちの子は、元気よく歌って素晴らしいわ!」
と音痴かどうかにこだわらなくなったり、
ありのままを見ることができるようになります。
トラウマになっていた過去の記憶とイライラにさようなら!
育児でのストレスは、今回紹介した例のように、「過去の記憶」が原因であることがあります。
自分の子供の言動を引き金にイライラした場合、その言動に関連するような過去の記憶がないか探してみて下さい。
もし見つかったら、是非ご紹介したワークを実践し心のバランスをとって下さい。
心のバランスがとれると、ある出来事に貼ってしまっていたレッテルがきれいさっぱりなくなります。
これは、今まで嫌っていた自分を好きになることでもあります。
心のバランスがとれると、自分の子供の言動を引き金に、同じことでイライラしなくなりますよ。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。