皆様、いつもお読み頂き、どうもありがとうございます。
前回、私の好きなコーラスグループ「デュークエイセス」において発生した試練についてお話させていただきました。
本質的に喪失と獲得はない~あるコーラスグループに見るエネルギーの変容~
メンバーの方が味わった喪失感をおわかりいただけましたでしょうか。
目次
喪失感も感謝の出来事
今回は、ディマティーニ・メソッドをご存知ないという方もいらっしゃることを考慮して、
前回の投稿内容を題材にして、
メンバーの味わった喪失感がどのように感謝の出来事となっていくのかを明らかにしていきたいと思います。
定年や退職で生きがいを失ったと感じていらっしゃる方、
怪我や病気でスポーツや自分の大切にしていることを断念せざるを得なかった方に是非お読み頂けると幸いです。
まず、喪失感の中身を具体的に明らかにする
本来、ディマティーニ・メソッドのワークやセッションでは、
喪失感を感じた本人にどのような喪失感を感じたのかを質問し、
喪失感の中身を具体的に明らかにする必要があるのですが、
今回は相手の感情を推測しながら進めることにします。
引退したメンバー自身と残ったメンバー、それぞれの喪失感の中身は?
まず、引退したメンバーと残ったメンバーとに分けて考えてみることにします。
引退したメンバーとしては、
「歌うチャンスを失った」、ひいては「生きがいを失った」といえるのではないでしょうか。
同時に残ったメンバーとしては、
「長年付き合ってきたメンバーとの関係を失った」、
具体的には「絆を失った」といえると思います。
引退したメンバーの生きがいはどのように変容したか?
しかし、冒頭で申し上げた通り、喪失はありません。
生きがいと呼ばれるものが変容しているだけです。
それでは、そのメンバーの方はどのような生きがいを得ているでしょうか。
ここは私の推測になるのですが、
奥様やお孫さんとの時間を新たな生きがいとされていると思います。
私自身数回コンサートを見に行っておりますが、
愛妻家であることやお孫さんの話をよくされておりました。
確かに他のメンバーと歌うチャンスは失ってはいますが、
奥様やお孫さんとの時間は増えているといえるのではないでしょうか。
引退ステージでも奥様が陰ながら全力でサポートされていたのは私でもよくわかりました。
歌い手であり続ければ、メンバーとのハーモニーのバランスを常に考える必要があり、
コンディション管理に神経を払わなければなりません。
コーラスは必ずしも自分自身の好きなようには歌えない側面もあり、
他のメンバーとのバランスに配慮する必要があり、
その苦労からは解放されているといえるのではないかと思います。
また、奥様も夫であるメンバーの状況をやきもきしながら見守るという苦労からも解放されることになります。
その解放された苦労の中、大好きな奥様との貴重な時間を過ごすことができるということは
引退したメンバーにとっても必ずしも不本意とは言えないと思います。
いろいろ挙げましたが、その引退したメンバーの方は
「歌うチャンスと引き換えに奥様やお孫さんとの時間を手に入れた。
それによって歌う時の苦しみから解放されて奥様との貴重な時間を過ごせる」ということが挙げられると思います。
いかがでしょうか。
奥様との時間も引退されたメンバーの方にとっての貴重な生きがいとなっているということがおわかり頂けるでしょうか。
残されたメンバーの喪失感はどのように埋められたか?
次に、残されたメンバーの喪失感について見てみたいと思います。
前にも書いた通り、残ったメンバーは、
「長年付き合ってきたメンバーとの関係を失った」、
具体的には「絆を失った」といえると思います。
しかし、実際には喪失はありません。あるのは変容だけです。
それでは、どのような変容が起こっているでしょうか。
まず、引退したメンバーに代わり、新たなメンバーが加入しました。
まだ45歳というお若い方です。
若々しい声でまだまだこれからも歌唱力の向上が期待できます。
また、45歳の若さでいらっしゃるので、耳もよく、高音域も大変綺麗です。
また、このメンバーの交代はグループ全体のミッションにも大いに意義があります。
実は、メンバー全員で「必ず4人で活動を続けよう。何かがあったらメンバーを補充していこう。」という価値観を共有しておりました。
今年60周年なのですが、新たなメンバーで100周年もやろうと考えていたようなのです。
その価値観に従い、このグループは幾度となくメンバーの交代を重ねておりました。
方向性の違いからの脱退、病気や死亡による交代など様々な試練を乗り越えていたのです。
今回のように結成当初のメンバーが離脱するということは初めてだったのですが、
今回の交代により、メンバーは若返ることができました。
おわかりでしょうか、100周年に向けての第一歩が今回の引退のイベントによって進んでいるのです。
また、残っているメンバーも引退したメンバーとさほど年齢が変わらず、いつ引退してもおかしくないと言っています。
今はまだ他のメンバーの面倒も見られるが、いずれはそれすらできなくなる、
このタイミングでの引退だからこそ、引き継ぎがうまくできます。
他のメンバーも一緒になって引退したのでは、グループの存続自体が怪しくなる可能性があります。
絆がなくなったのではなく、
絆の中身が引退したメンバーから新たなメンバーにバトンタッチが行われているだけであり、
かつそのバトンタッチが残されたメンバーのミッションに大きく貢献していることがおわかり頂けるでしょうか。
喪失感を味わう出来事も、次のレベルに進むための愛と感謝の出来事
私自身も含め、日常生活の中で喪失感を味わうことは多いと思います。
しかし、ここまで挙げてきたようにいずれも次のレベルに進むための出来事であり、
それだけで「愛と感謝の出来事」なのです。
大きなビジョンが大きな成果の達成につながる
Dr.ディマティーニも
自分が開発したディマティーニ・メソッドが、500年先に残ることを考えています。
500年前といいますと日本は戦国時代真っ只中です。
500年後がどのような世の中になっているのかは私にも想像がつきません。
しかし、そのような大きなビジョンで物事を考えることができれば、
より大きな成果を達成することができると思います。
「喪失感」を愛と感謝に変えてみませんか?
今回は、事例の形でご紹介させていただきましたので、少々わかりにくい部分もあったと思いますが、
「そういったこともあるのかもしれないな。」と思って頂けたのではないかと思います。
しかし、本来、この喪失感が解消され、感謝のエネルギーに溢れるという感覚は決して言葉で表現できるものではなく、
セミナーやセッションなどで実際にその現場をリアルで目撃する、
あるいは自分自身で実際に体験して頂くのが一番です。
失恋や離婚、愛する人との別れにより喪失感に苛まれて辛い思いをしている方、
一度セッションをお受け頂き、それを「愛と感謝」の穏やかながらも力強いエネルギーに変えてみませんか。
長文にお付き合い頂き、どうもありがとうございます。
徹子の部屋に出演している時の動画がありましたので、付記させて頂きます。