気分の浮き沈み、不眠、「自分のことが好きになれない」、孤独感などに苦しんでいた女性⑦恩師の拒絶と抑うつ編
ディマティーニ・メソッド・ファシリテーターで心理学博士の古宮昇です。
パニック、不眠、極端な感情のアップダウン、激しい孤独感、男性への激しい不信感と性への嫌悪感などに苦しんでいた30代の女性がいます。
彼女はディマティーニ・メソッド®を通して、②母親への怒り、③父親への怒り、④レイプされた経験の傷つきに取り組み、それらの症状が短期間のうちに、ずいぶん軽快もしくは消失しました。
ぐっすり眠れるようになるとともに、躁うつ状態がなくなり、恋人からしばらくイーメールが来ないからといって以前のような強い恐怖に襲われることもなくなりました。(⑤見捨てられ不安編 ⑥ディマティーニ・メソッド®から得た洞察編)
その女性が、ディマティーニ・メソッド®を通して得た、大切な学びをシェアしてくださいました。
その気づきとは、人生に起きる出来事はすべて、私たちが最高に成長し、最高の自分になって生きてゆくために、必要だから起きるということです。
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気分の浮き沈み、不眠、「自分のことが好きになれない」、孤独感などに苦しんでいた女性①
ところがその後、彼女の心をひどく揺るがす出来事がおきました。
その出来事をきっかけに彼女は激しい抑うつ状態に陥り、自殺願望さえ抱くようになったのです。
では、その女性の手記第7回目をどうぞ。
博士号は取得できないと言われ、激しい抑うつ、自殺願望を抱く
私には博士号を取るという目標があり、ずっとそのために努力してきました。
博士号を取って常勤職を得て、それから結婚しようと考えていたので、
まずは博士号を取る、そのことに取り組んできました。
しかし、現実は思うように進みません。
博士号取得手続きの申請をするために大学院生時代の恩師に話に行ったところ、
「いま申請をしても博士号は認められない。
もう一度そのテーマを指導できる大学院に入りなおすのがいいと思う」と言われたのです。
別の先生に話しても、同じように消極的な答えでした。
わたしは大学院卒業後、研究職に就いて必死に働き、着実に論文を発表していました。
そして、満を持して恩師に話に行ったのでした。
ところが、先生方のそんな言葉。
私は結婚もせず、プライベートの時間も削り、活動している時間はすべて研究のことを考えて打ち込んで来ました。
それまでの生き方。それが間違っていたのか・・・。
これまでの努力はすべて無駄だったのか・・・
私には博士論文を書く能力がないのか・・・。
私は絶望感に襲われ、生きる意味を失いました。
自分は何のために生きているのだろう、死んだほうがいいのではと真剣に考えるようになっていました。
歩いていてもバイクに乗っていても、気がつくと涙がこぼれ、
電車を見ると「跳び込んだらラクになる・・・」と考えている自分がいました。
そこで精神科を受診しようと思ったまさにその日、古宮先生の予約を取ることができて、ディマティーニ・メソッド®を受けることにしました。
解説:さらに成長するために、必要な出来事が起こる
わたしたちの癒しと成長には限界がありません。
この女性はディマティーニ・メソッド®を通して、母親、父親、レイプされた経験に取り組んで、それまで苦しんでいた、パニック、不眠、男性への激しい不信感と性への嫌悪感、激しい孤独感などの症状が短期間でずいぶん軽快もしくは消失しました。
しかしまだ彼女の心には、解決の必要な心の痛みがありました。
そのため、博士号申請を止められる、という出来事で激しく絶望し、自殺願望まで抱くようになったのです。
しかしこの出来事も、この女性が、こころの痛みを癒して制限を外し、さらに成長し、本来の力を発揮して充実した人生を生きてゆくために必要な出来事だったのです。
つぎのメッセージで、そのことについて詳しく見てゆくことにします。
(次回 ⑧心の整理と人生の目的の発見編はこちら)
古宮昇(こみや・のぼる)
最初からもう一度読みたい方はこちら
気分の浮き沈み、不眠、「自分のことが好きになれない」、孤独感などに苦しんでいた女性 ①DMは不要と思っていた
②母親の無視・無関心編 ③父親への怒り・性への嫌悪感編 ④レイプ体験編
⑤見捨てられ不安編 ⑥ディマティーニ・メソッド®から得た洞察編 ⑦恩師の拒絶と抑うつ編